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ケビン山崎は、37年以上の年月、トレーニングで多くの人のカラダを変えてきた。
一般の人からプロのスポーツ選手まで。我々が彼から学びたいことは、おそらくその進化の過程から得た現在の有益な結果をもたらす最新のトレーニングだと思う。
今回は、あえてスポーツ選手ではなく、我々一般人にとっての最新のトレーニング。つまりは「新しいフィットネス」について、2回にわたって彼に語ってもらった。
カラダには640の筋肉があり、数では90%がインナー・マッスル、10%がアウター・マッスルで重量ではほぼ1:1の割合です。皆さんに馴染みのあるウエイト・トレーニングでは、実はインナー・マッスルに影響を与えていません。
実はインナー・マッスルとアウター・マッスルとの関係性は一方通行なのです。即ちインナー・マッスル始動でトレーニングをするならば、その効果はアウター・マッスルにも影響しますが、逆にアウター・マッスル始動でトレーニングするならば、インナー・マッスルにはほとんど影響を与えません。
その理由は、インナー・マッスルは不随意筋で意識して動かすことが難しい筋肉だからです。
カラダに効率良く、大きな影響を与えることのできるトレーニングは、インナー・マッスル始動であることが重要となります。より多くの筋肉にアプローチしているだけではなく、今まで意識できなかった筋肉を意識できるので、
・ウエイト・トレーニングにおいても、筋肉総動員でトレーニングするのでより高重量を挙上できます。
・インナー・マッスルはアウター・マッスルを起動、そして活性化させます。
例えば、畑全体の10%だけ何回も耕して穀物を収穫していると、畑の質も悪くなると同時に穀物の質も悪くなり、収穫量が減ってきます。これはトレーニングにおいても同じで、同じ10%のアウター・マッスルばかりのトレーニングでは、その結果も減少してリバウンドもしやすくなります。
では、どのようなトレーニングがインナー・マッスルを始動させ、アウター・マッスルを活性化させるのでしょう?
インナー・マッスルは、アウター・マッスルのような収縮運動だけではなく、インナー・マッスル特有な「ひねり」という動作があります。それ自体は大きなエネルギーをつくりませんが、「ひねり」は旋となり、アウター・マッスルとともに大きなエネルギーを生む「ねじれ」へと変遷します。
インナー・マッスルの多くは脊椎の回りに存在しているので、それらを意識できるならば、カラダの中心からより多くの「ひねり」効果を生むことができます。この「ひねり」を最大限に生むトレーニングにスプリント/ダッシュ・トレーニングがあります。日本ではあまり馴染みのないトレーニングですが、アメリカでは既にフィットネスの中でも定着し、浸透しています。
ここにアウター・マッスルだけではなく、インナー・マッスルにも同時にアプローチできるトレーニングが編み出されました。それはスプリント/ダッシュをベースにしたトレーニング・プログラムで、TOP SHAPE Programと言います(下図参照)。
スプリント/ダッシュ・トレーニングやインナー・マッスルの「ひねり」など難しそうに聞こえるかもしれませんが、一般的にダッシュをしたことの無い人は居ないと思います。(例えば、小学校の運動会など)。TOP SHAPE Programは、その状態からスタートすれば良いのです。Programのプロトコール(メニュー)数は300あり、Basic Programでは50で、パーソナル・トレーナーとともに週2回、各30分、2週間で習得することができます。このTOP SHAPE ProgramのBasic Programの結果は、週2回、各60分。30週間のウエイト・トレーニングによるフィットネス効果に匹敵するものです。
TOP SHAPE Programを以下の対象者に実施しました。対象者は男女各5名で合計10名です。トレーニング歴は5年以内で主に週2回(各60分)のウエイト・トレーニング、ヨガ、ピラティスを行っている方を対象としました。結果は、
体重 -2.62㎏
体脂肪 -2.26%
腕裏 -2.2㎜
腕表 -1.3㎜
肩下 -2.2㎜
腹部 -4.1㎜
腹囲 -6.5㎝
大腿 ‐2.2㎝
(実績値:2022/6/30)
この図は走り方に応じて「ひねり/ねじれ」の強度が変わり、より大きなエネルギーを生み出すことを表したものです。
❶はジョギングやランニング時の「ひねり/ねじれ」を赤色で表現しており、❷のようにスプリントやダッシュになることで、よりその力が強まることが見て取れます。❸は地面の傾斜を上げることで筋肉の使い方を学ぶことが目的で、かつ習得した際にはとても大きな「ひねり/ねじれ」を感じることができるTOP SHAPE Programを示しています。そうすることで❹のように、より大きなエネルギーを出せるようになります。
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